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　ホチキスvol.29｢クリエイタアズ☆ハイ｣

2013/04/17(水)〜2013/04/28(日)　下北沢OFFOFFシアター
【作・演出】　米山和仁

【出演】
天津 出雲（あまつ いずも） 　加藤 敦　広告代理店 電博堂 クリエイター
黒田 道久（くろだ みちひさ）　山�� 雅志　ダムダム省大臣　日本各地にダムを造る。
蛭子 桂子（ひるこ けいこ）　齊藤 美和子　関西電鉄(せきにしでんてつ)株式会社 社長
石凝 ひばり（いしごり ひばり）　小玉 久仁子　関西電鉄 整備主任
武藤 伝次郎（むとう でんじろう）　松本 理史　関西電鉄 広報
滑川 隼人（なめりかわ はやと）　齋藤 陽介　関西電鉄 運転手　
木ノ俣 順子（きのまた じゅんこ）　笠井 里美　電博堂ネガティブキャンペーン局 エージェント
坂品 一彦（さかしな かずひこ）　 山本 洋輔　関西電鉄を手伝っている男

【スタッフ】
舞台監督：上嶋 倫子／浦本 佳亮　照明：工藤 雅弘(Fantasista?ish)　音響：田島 誠治(Sound Gimmick)
美術：稲田 美智子　作曲：北方 寛丈　衣装：谷野 留美子　カバーイラスト：小玉 久仁子　
宣伝美術：辻井 宏之(CPU)　マネージャー：牧田 松美　当日制作：遠藤 いづみ　制作協力：林 みく(karte)

【スペシャルサンクス】
ヘリンボーン タイマン アマヤドリ 劇団ガッシャブルム 緒川 真生 浜田 えり子 カオリン TEAM#BISCO
AKATSUKI STUDIO 浜口 暁 山内 祐太 菅原 和恵 小野 哲史 秦野 弘二郎 渡邉 亜沙子 細淵 裕子 至福団

天津出雲は、広告代理店のクリエイター、ある時から、自分が考えた広告の案が現実化してしまうようになる。しかもあまりいい方向ではなく。。。ネットでつけられたあだ名がデスクリエイタア。そんな若干仕事が干され気味だった天津のもとに、依頼が舞い込んでくる。それは、廃線寸前のローカル電鉄を救ってほしいという内容だったのだが…。「電車」
駒場の東大の近くに打ち合わせをしに行った時の事だ。
井の頭線「駒場東大前」の駅を降りると、わらわらと学生が乗ってきた。しかし大学生ではない。
みんなどことなく受験生のにおいを漂わせていた。東大の受験があったのだろう。
私がホームを歩いていると、駅員がなにやら騒いでいる。
「もう前は乗れません！後ろの車両に移ってください！」
上り電車の先頭車両に人が群がって、発車できないでいたのだ。
受験生達はきっと、一番先頭の車両に乗るのが縁起がよいと考えたのだろう。
乗れない学生は後部車両に移ろうとはせず、次の電車を待った。
ホームはそこだけ、人だかりができていた。苦笑いの駅員さん。まぁわからないでもないその気持ち。しかし「次を待つこと」は縁起のいい響きに聞こえないのだが・・・。彼らに桜咲け。
さて、私も電車にげんを担いでいた時期があった。しかも夢の超特急、新幹線でだ。
ホチキスは私が学生の時、名古屋で旗揚げをした劇団だ。
私が大学を卒業し東京に就職を決めた時、メンバーは大学院に進んだ。
私だけ東京、他のメンバーは名古屋。大学院を卒業したら上京すると約束をしたので、私は２年間、芝居を作るために週末東京から名古屋の稽古場に通った。新幹線に乗って。
金曜の終電に飛び乗り、土日に稽古し、日曜の終電、たまに月曜の始発で帰京した。
そんな環境で作った最初の公演が思いのほか好評で、その台本を書き上げたのが、移動中の新幹線の中だった。私はげんを担ぐために、新幹線の中で台本を書くようになった。
時速３００kmで移動する車内、頭にもなんらかのエネルギーが働いて、いい台本が書けたのだろうか。
週末出張で５本の芝居を作り、今のホチキスの土台を築いた。
ホチキスのDNAには新幹線のエネルギーが練り込まれている。物語の舞台はローカル鉄道だけどね。
メンバーも新しく参加し、新生ホチキス出発進行。閉まる扉にご注意ください。
ホチキス代表　米山 和仁